Books Kinokuniya Tokyo【夏のフランス書市】

フランスでは、9月の新学期に書店に小説の新刊が一斉に並ぶことを「La rentrée littéraire」といいます。
ゴンクール賞(日本でいう芥川賞や直木賞のような文学賞)を受賞する作品も、この「rentrée littéraire」の時期に売り出される本の中から選出されることがほとんどだそう。

この現象は賛否両論あり、DELF/DALFの練習問題の中にもたまに出てきます。

「どんだけ本読むねん」と、無理のある関西弁で突っ込みたくなるくらい、フランス人は本当にたくさん本を読みます。

テレビでどこぞやの教授がインタビュー受ける時に背景に立派な本棚があるような固定観念がありますが、オンラインレッスンを受けていると、フランスに住んでいる多くの先生の背景は、壁紙でなくリアルな本棚だったりします。
月に10冊は読むそうです。
「どんなに忙しくても1日に15ページは本を読む」という人もいました。

試験も一段落したことだし、新たに読書習慣を身に付けたいな、と思っていた矢先に Books Kinokuniya Tokyo さんが素敵なフェアを開催してくださいました!

あまりにも楽しかったので2日連続で行ってみました。
ラインナップ追加されているのかな?初日に見つけられなかったお宝もザクザクと。

もっともっと欲しかったんだけど、在宅勤務ですっかり衰えてしまった体では、2日間でこれだけの量を自宅まで持ち帰るのが精一杯でした。
(それでも読破に何年かかるんだこの量は…)

日本語でも読んだことのない、「鬼滅の刃」についに手を出してしまった!
SLODESコーナーにあったのは1巻だけ。400円。
2巻以降は定価コーナーで1200円。ハマったらやばいな。。

タイトルはなぜか英語で「DEMON SLAYER」

HiroshimaのこともFukushimaのことも授業でうまく説明ができなかったのが悔しかったので、Le Mondeが出してた本を買ってみました。これも400円。

表紙が何故か東京??

ガリマール社から2点。『Un tout autre Sartre』と、去年のゴンクール賞受賞作品『L’ANOMALIE』。
こちら2点はちょっとお高くて1300円だったんだけど、定価3000円くらいだから断然お安い。

やっぱりこのシンプルな装丁は美しい。

レ・ミゼラブルの2巻。相当分厚いけど文庫本扱いで破格の400円。
クラスメイトのムッシュに触発されて買ってしまったけど、読破できる自信が1ミクロンもない。

一巻は電子書籍で持っているけどまだ20ページくらいしか読めていない(涙)

マルク・レヴィの本も二冊。これは在庫豊富にありました。状態も美しいのに。。

ジャン・コクトーはジャケ買い案件。ボードレールの『悪の華』。

2日目に行ったら好きな映画シリーズがわんさか出てきた。

トマ・ピケティの『Capital et idéologie』(資本と資本とイデオロギー)、定価約5000円がこちらも1300円。ちょっと裁断のミスがあるだけでこれは破格。

かわいい顔(表紙)してるけど、中身はエグいくらい知識人ワードのオンパレード。

1200ページもある。。
わたしゃ700語の試験ですらクリアできないのに、1200ページですか。。

私が学生のころにディスクユニオンの袋持って渋谷歩いていたら
「一緒に掘りに行かねえ?」
なんてナンパされたことがありました。もちろん逃げましたが。
まともに使ったことないけど「レコードを掘りに行く」って今でも言うのかなあ。

そんなことはさておき、今回のSOLDESでは、”レコード掘りに行く”ようなワクワク感を思い出しました。
この一年は特に「検索してポチッとしておしまい」っていう行動ばかりだったので、逆に新鮮でした!!

オブジェと化すことのないように、ちゃんと読もう。。